20代の仕事選び|後悔しない5つの基準

20代の仕事選びで迷ったときの5つの基準 仕事選び・キャリア

「今の仕事、このままでいいのかな」
そう感じたことはありませんか。

第二新卒で違和感を抱えている人も、
フリーターから仕事を選ぼうとしている人も、
今の職場を続けるか迷っている人も。

理由は違っても、
「自分に合う仕事がわからない」という悩みは、
多くの20代が抱えています。

この記事は、「転職しましょう」とも「辞めずに頑張りましょう」とも言いません。
伝えたいのは、自分なりの「仕事を選ぶ基準」を持つための考え方です。

この記事では、仕事を選ぶときに軸になる5つの考え方と、今の自分の状況を整理できるチェックリストを紹介します。

読み終える頃には、今の迷いを自分の言葉で整理できるようになっているはずです。
焦らずに一緒に考えていきましょう。

「この仕事でいいのかな」と迷うのはあなただけじゃない 

「このままでいいのか」という漠然とした不安

今の仕事に迷いを感じているのは、あなただけではありません。

厚生労働省の調査によると、令和4年3月に卒業して就職した人のうち、3年以内に離職した人は大卒で33.8%、高卒で37.9%でした〔1〕。 厚生労働省のデータを見ると、就職後3年以内に離職する人は決して少なくありません。 「このままでいいのかな」という迷いは、多くの人が通る道です。特別なことでもありません。迷うこと自体は、仕事と向き合おうとしているからこそ生まれる自然な感情です。

情報が多すぎて判断基準がわからない

迷いを感じるもう一つの理由は、情報が多すぎて、何を基準にすればいいか分からなくなっていることです。

参考資料であるパーソル総合研究所の調査では、20代は「働きやすさ」と「成長」の両方を重視する傾向が紹介されています〔2〕。

求める条件が一つではないからこそ、何を優先すればいいのか整理しづらくなります。

転職サイト、SNS、周囲の意見。情報源が増えるほど、かえって「結局何を信じればいいのか」が分かりにくくなることもあります。

「お仕事の地図」が伝えたいのは、正解を探すことではありません。自分なりの「仕事選びの地図」を持つことです。

あなたが仕事を選ぶとき、一番大切にしたいことは何でしょうか。

給料ですか。
働きやすさですか。
成長ですか。
それとも別の何かでしょうか。

次の章では、その問いに答えるための5つの考え方を紹介します。

仕事を選ぶときに軸になる5つの考え方

正解を探す必要はありません。
大切なのは、自分にとって何を優先したいかを整理することです。

①譲れない条件と、譲れる条件を分けられているか

すべての条件を満たす仕事は、ほとんど存在しません。

だからこそ大切なのは、「譲れない条件」と「譲れる条件」を分けておくことです。

厚生労働省の調査では、転職を希望する若年正社員が挙げる理由のうち、「賃金の条件がよい会社にかわりたい」が59.9%、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」が50.0%と、上位を占めていました〔3〕。

条件を重視すること自体は、珍しいことでも悪いことでもありません。

大切なのは、そのうち「これだけは譲れない」というものを、自分で把握しておくことです。

あなたが譲れない条件を、三つ挙げるとしたら何でしょうか。一度、紙に書き出してみてください。

② 今の不満は、今の場所で解決できるか

不満を感じたとき、真っ先に「転職」を考える人は少なくありません。

しかし、環境を変える前に確認しておきたいことがあります。それは、今の不満が今の場所でも解決できないか、という点です。

部署異動や業務内容の相談など、環境を大きく変えなくても改善できる不満もあります。

一方で、どんな職場でも変わらず抱え続けそうな不満なら、それは環境を変える理由になり得ます。

見分け方の一つは、今の仕事の「好きなところ」を挙げてみることです。好きなところが思い浮かぶなら、改善の余地があるかもしれません。

今の仕事の好きなところを、一つでも挙げられますか。あなたならどうでしょうか。

③3年後・5年後の自分をイメージできるか

目の前の不満だけで判断すると、後になって「他に選択肢はなかったのか」と感じることがあります。

そこで役に立つのが、少し先の自分を想像してみることです。

3年後、5年後の自分が、今の職場でどうなっていそうか。あるいは、別の場所でどうなっていたいか。

はっきりとした答えが出なくてもかまいません。想像しようとすること自体が、判断の材料になります。

3年後の自分を、今より少しだけ具体的に想像できますか。一度、思い浮かべてみてください。

④その理由は「逃げ」だけでなく「向かう先」も言葉にできるか

「今の職場が嫌だから」という理由だけで動くと、同じような不満を別の場所でも繰り返しやすくなります。

大切なのは、「何から逃げたいか」と「何に向かいたいか」の両方を言葉にすることです。

逃げたい理由だけでなく、向かいたい方向も合わせて説明できると、次に選ぶ場所の基準がはっきりします。

その理由を、誰かに説明するとしたらどう言葉にしますか。一度、声に出して、あるいは書いてみてください。

⑤市場から見た自分の経験・スキルをどう活かせるか

最後に、これまでの経験やスキルが、外の世界でどう見られるかも考えておきたい視点です。

「今の会社でしか通用しない」と感じている経験でも、言葉にしてみると、他の場所でも活かせることは少なくありません。

アルバイトや部活動、趣味で身につけたことも、自分の得意なことや強みを整理する材料にはなります。

これまでの経験の中で、人に説明できることは何でしょうか。一度、書き出してみてください。

5つの基準チェックリスト

☐ 譲れない条件を3つ書ける

☐ 今の仕事の好きな点を書ける

☐ 3年後の自分を想像できる

☐ 向かいたい方向を言葉にできる

☐ 自分の経験を説明できる

20代前半と20代後半で基準の重みは変わる

同じ20代でも、仕事を選ぶときに重視したいポイントは、前半と後半で変わってきます。
理由は、積み重ねてきた経験やスキルの量が違うからです。

20代前半:伸びしろと環境を優先する

20代前半は、20代後半に比べて、実務経験やスキルを積んできた期間がまだ短い時期です。

実務経験がまだ少ない時期だからこそ、今の経験だけでなく「これからどのように成長したいか」を考えることも、仕事選びの一つの視点になります。

だからこそ、①の「譲れない条件」を考えるときは、研修制度や教育体制、相談しやすい環境かどうかを、優先度高めに置いてみるのも一つの考え方です。

③の「3年後の自分」をイメージするときも、今の延長線というより、「どんな環境なら成長できそうか」という視点で考えると、判断しやすくなります。

例えば:新卒で営業職に就いたが「向いていないかも」と感じている人なら、「続けるか辞めるか」ではなく「人と話すのは好きか」「教育制度が整っていれば続けられそうか」で考えると整理しやすくなります。

20代後半:経験の活かし方とキャリアの方向性を優先する

20代後半になると、20代前半に比べて、積み重ねてきた実務経験やスキルが増えてきます。

このタイミングで大切になるのが、⑤の「これまでの経験をどう活かせるか」という視点です。

「今の会社でしか通用しない」と思っていた経験も、言葉にしてみると、他の場所でも活かせる部分が見つかることがあります。

また、④の「向かう先」もより具体的に考えられる時期です。積み重ねてきた経験があるからこそ、「次は何を軸にしたいか」を、より現実的な形で言葉にしやすくなります。

例えば:5年間事務職を担ってきた人なら、資料作成や社内調整、後輩指導も立派な経験。書き出してみると、他の会社でも通用するスキルだと気づくことがあります。

年齢だけで答えが決まるわけではありません。大切なのは、今の自分がどちらの段階に近いかを知り、5つの考え方の中で何を優先したいかを整理することです。

今どこに立っているかが分かれば、次にどちらへ進むかも見えてきます。それが、この先の基準を考えるための手がかりになります。

タイプ別・仕事選びの基準の使い方

ここまで紹介した5つの考え方は、状況によって使い方が変わります。自分に近いタイプを見つけて、参考にしてみてください。

今の仕事を続けるか迷っている人

今の仕事にモヤモヤを感じているものの、辞めるべきか分からない人は、まず②「今の不満は、今の場所で解決できるか」から考えてみることをおすすめします。

不満の原因が、異動や相談で変えられる部分なのか、どこに行っても変わらない部分なのかを見分けることが、最初の一歩になります。

そのうえで、①「譲れない条件」と③「3年後の自分」を照らし合わせると、今の場所に残る理由も、離れる理由も、自分の言葉で説明しやすくなります。

例えば:人間関係に疲れて転職を考えている人でも、原因が「特定の相手」なのか「職場全体の雰囲気」なのかによって、取れる選択肢は変わってきます。

初めて仕事を選ぶ人(フリーター・既卒)

正社員としての就業経験がなく、何を基準に選べばいいか分からない人は、①「譲れない条件」から考え始めるのがおすすめです。

経験が少ない段階では、⑤「経験・スキル」で比較するよりも、まず「絶対に避けたい条件」と「これだけは大事にしたい条件」を整理するほうが、判断しやすくなります。

そのうえで、③「3年後の自分」を考えると、応募先を選ぶときの判断材料が増えます。

例えば:接客のアルバイト経験しかない人でも、「人と話すことが苦にならない」という気づきは、①の条件を考えるヒントになります。

第二新卒として仕事を選び直したい人

一度就職した後に、改めて仕事を選び直したい人は、④「その理由は『逃げ』だけでなく『向かう先』も言葉にできるか」を、特に意識してみてください。

最初の会社を離れる理由がはっきりしていても、「次に何を求めるか」まで言葉にできていないと、同じような不満を繰り返しやすくなります。

⑤「これまでの経験をどう活かせるか」も合わせて考えると、次の職場を選ぶ基準がより具体的になります。

例えば:短期間で最初の会社を離れた人でも、そこで得た経験や気づきは、次の職場選びに使える材料になります。

**どれにも当てはまらない人へ

自分はどのタイプにもぴったり当てはまらない、と感じる人もいるかもしれません。
そんなときは、今の自分に一番近いものから参考にしてみてください。

迷ったときは「選ぶ」より「整理する」

ここまで5つの基準を紹介してきました。それでも答えが出ないことはあります。そんなときは、新しい基準を探すのではなく、今ある基準を整理することから始めてみましょう。

紙に書き出して比較する

頭の中だけで考えていると、同じ悩みを何度も繰り返してしまうことがあります。

そんなときは、①〜⑤の考え方を、紙やメモアプリに書き出してみてください。

言葉にして並べてみると、頭の中だけでは気づかなかった優先順位が見えてくることがあります。
書き方に迷ったら、次のような表にしてみるのもおすすめです。
「〇=当てはまる/△=一部当てはまる/?=まだわからない」

基準今の職場気になる会社
譲れない条件
不満は解決できる?
3年後を想像できる?
向かう先がある?
経験を活かせる?

○△?のような簡単な記号で構いません。空欄があってもかまいません。埋まっていない部分こそ、これから情報を集めるべきところが分かる、というサインです。

*例えば:「①譲れない条件」「④向かう先」を書き出したら、意外と条件面より、向かう先のほうが曖昧だった、と気づく人もいます。*

一人で抱え込まず相談先を持つ

仕事の悩みは、一人で抱え込むほど、視野が狭くなりやすいものです。

家族や友人、職場の信頼できる人、キャリアの相談窓口など、話せる相手を一つ持っておくだけでも、考えを整理する助けになります。

誰かに話すこと自体が、自分の考えを言葉にする練習にもなります。

たとえ今回の選択が最善でなかったとしても、そこで終わりではありません。

労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査では、性別による差はあるものの、初めて勤めた会社を離れた人の多くが、時間をかけて正社員としてのキャリアを再び築いていることが示されています〔4〕。

焦って一つの答えを出す必要はありません。整理しながら、自分のペースで進めていきましょう。

まとめ:5つの基準を、自分の状況に当てはめて考える

ここまで、仕事を選ぶときに軸になる5つの考え方を紹介してきました。

・①譲れない条件と、譲れる条件を分けられているか
・②今の不満は、今の場所で解決できるか
・③3年後・5年後の自分をイメージできるか
・④その理由は「逃げ」だけでなく「向かう先」も言葉にできるか
・⑤市場から見た自分の経験・スキルをどう活かせるか

大切なのは、この5つすべてに完璧な答えを出すことではありません。

今の自分に合う考え方から、少しずつ整理していくことです。

「この仕事でいいのか」という迷いは、仕事と向き合おうとしているからこそ生まれます。

正解を探すのではなく、自分なりの「仕事選びの地図」を、少しずつ描いていってください。

ナビックと一緒に、まず1つ整理してみよう
5つ全部を一度に決めなくても大丈夫。
まずは「譲れない条件」を3つ、メモしてみませんか?

*本記事では、以下の公的資料・調査資料を参考にしています。各資料は2026年8月5日に内容を確認しています。

出典公開.更新.確認日記事内で参照した内容
〔1〕厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」2025/10/24公表・2026/8/5確認3年以内離職率
〔2〕パーソル総合研究所「20代若者の仕事の考え方」2023/8/9公開・2025/11/14更新・2026/8/5確認働きやすさ・成長
〔3〕厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」2024/9/25公表・2026/8/5確認転職希望理由
〔4〕JILPT「調査シリーズNo.259 若年者の初職離職後のキャリア形成」2025/12発行・2026/8/5確認初職離職後のキャリア

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